こんにちは!イー・ガーディアン ソーシャルメディアチームです。
 ソーシャルリスニング第二弾は、いよいよ来月に迫った「消費税率10%への引き上げ」について。増税前のSNSではどういった話題傾向が見られるのか調査しました。

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2018年末より増税が近付くにつれてコメントが増加


まずはキーワード"増税"で抽出した、Twitter上の話題量推移をご覧ください。

増税ブログ①.png

※調査期間:2013年4月1日 ~ 2019年9月7日
※調査メディア:Twitter
※キーワード:”増税”

 更にこちらは、増税前3か月間の話題量を2014年の消費税8%への引き上げの際と比較したグラフです。 増税ブログ②.png

※調査期間:2013年12月1日 ~ 2014年2月28日 / 2019年6月1日 ~ 2019年8月31日
※調査メディア:Twitter
※キーワード:”増税”

 増税にポジティブな印象は伴いませんので、ネットの声は基本的にネガティブが中心。とはいえ、消費税8%への引き上げが行われた2014年と比べると、今回はネガティブの量・割合ともに大きく増加していました。特に2018年10月の引き上げおよび軽減税率導入決定以来、話題の半数以上をネガティブが占めており、グラフから国民の混乱や怒りが伝わってきます。

続いて、最近5か月間の話題状況をクローズアップしてみました。

増税ブログ③.png

※調査期間:2019年4月1日 ~ 2019年9月7日
※調査メディア:Twitter
※キーワード:”増税”

2019年4月の「増税延期への言及」に大きな関心が寄せられています。更に7月以降は、参院選の影響で期間中の話題数が増加。軽減税率に対する懐疑的な意見や、増税に伴う家計圧迫、将来の生活を悲観する声が多く投稿されました。
 中でも、反響が大きかったのは「増税反対ではないが、メリットが重要」というツイート。

 共感の声が集中し、5.2万リツイートと大変大きな反響を呼びました。テンポ良く、消費者の本音をわかりやすく的確に捉えており、Twitterならではの拡散に繋がるポイントがよく表れています。

駆け込み需要はなし?

 そして企業にとって気になる点はやはり『駆け込み需要』。2014年の消費税8%へ引き上げの際は、直前期は駆け込みでの商品購入やまとめ買いに沸いたものの、反動での消費低迷が問題となりました。増税前の商品購入についてどういった話題が挙がっているのか、こちらも推移を集計し、2014年と比較してみました。

増税ブログ④.png

※調査期間:2013年12月1日~2014年3月9日 / 2019年6月1日~9月7日
※調査メディア:Twitter
※キーワード:("増税" AND "前に" AND ("買" OR "欲し")) AND -"RT @"
※ユーザーボイス収集のため、リツイートとキャンペーン関連投稿を除外

 現時点で「駆け込み需要は見られない」と複数のメディアが取り上げていますが、Twitter上の話題量は2014年を超える結果に。この5年間でTwitterユーザー数も大きく伸びていますが、やはり増税前に買っておくべきもの何か、皆さん気になるようで、情報交換の話題が急増中。主に日用品や化粧品等が目立っているようです。

 更に増税前の購入商品について、ランダムに抽出した10,000件の投稿の中から商品に関する単語を洗い出してみました。

増税ブログ⑤.png

※調査期間:2013年12月1日~2014年2月28日 / 2019年6月1日~8月31日
※調査メディア:Twitter
※キーワード:("増税" AND "前に" AND ("買" OR "欲し")) AND -"RT @"
※ユーザーボイス収集のため、リツイートとキャンペーン関連投稿を除外
※iPadは、米国Apple Inc.の米国及びその他の国における登録商標又は商標です。
※PlayStation、PS Vitaは株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標または商標です。
※Nintendo Switchは任天堂の商標です。

 最も言及されていた商品は2014年、2019年ともに『PC(“パソコン”含む)』、次いで『車(“自転車”を除く)』という大差のない結果に。10月1日以降、自動車税等の改定が実施されることもあるからでしょうか、駆け込み需要に関連する話題への影響は限定的となっておりました。
 特に目立ったのは「駆け込みたくても、駆け込む体力と金がない」という声…。

 以上、Twitter上では厳しく冷めた意見が飛び交っていますが、増税に関する関心自体は大変高いようです。気になったのは軽減税率やポイント還元の仕組み等の具体的な話題が少なく、新制度の認知が進んでいるように見えなかったこと。イートインかどうかで税率が変化するなど複雑な仕組みとなり、一体どの店舗で、どうしたら、どのくらい還元されるのか混乱している方も多いのではないでしょうか。
 消費税引き上げまで残りわずか。仕組みを知らない人が不利益を被ることが無いよう、行政・民間が協力し、駆け込みで制度についての理解を広める必要がありそうです。