こんにちは!イー・ガーディアンのコンプライアンスチェックチームです。
近年、反社チェックツールが充実化してきており、弊社へのツールに関する問い合わせも増えてきておりますが、弊社ではツールの利用だけでなく人の手でもチェックを実施しております。なぜなら、人間が直接作業をすることでしか防げない「チェックの穴」があるからです。今回はその辺の事情と人の手で行うメリットに関してお話していきたいと思います。

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最近の反社チェック手法と穴

以前のブログでも紹介しましたが、反社チェック手法として多くの企業が取られる公知情報検索には大きく3つ方法がございます。

  1. 新聞記事検索
  2. インターネット検索
  3. その他反社会的勢力データベースを検索


これらのうちツールが活用されるのは1と2で、「設定された検索ワードを自動入力し」「検出結果を自動抽出」してくれるので、多数の調査対象を同じ検索ワードで一斉検索する際の「作業の手間を省く」ことができるようになります。
そのため、積極的に活用していきたいツールですが、以下の2点について注意が必要となります。

(1) 明らかに無関係な情報が大量に検出される場合
(2) 反社側が検索の対策を取っている場合

1番目については、同姓同名の有名人や同名別会社に関する大事件など、無関係ながら大量に結果が出てしまう場合です。そういった場合、別途に人の手による再検索をおこなう必要があります。新聞記事であれば余計な閲覧料金がかかってしまいますし、Webであれば通常「上位●件まで見る」というルールを作っていると思いますが、無関係の有名人・有名事件でチェック範囲が埋まってしまうことになるからです。

2番目は「反社による逆SEO」で、反社側が自身のネガティブな情報を検索されにくくなるような対策を取っている場合があります。散見されるパターンとしては、ネガティブ情報が記載されているサイトの検索結果が下位になるように、健全なサイトを装った架空情報のダミーサイトを多数作成して、それらダミーサイトにSEO対策を施し真に重要なサイトの順位を押し下げる、というものです。このようなダミーサイトは基本的に内容が薄く(普通の感覚だと「なぜこんな無意味なサイトが作られたのか?」と疑問に思うものが多い)類似の型で作られているものが多くなっております。

以上の2点については、ツールで予め対策することは困難で、検索結果を人の目で確認することによって初めて対応できるものです。排除方法としては検索式の工夫(NOT検索などの複合検索)がございますが、どのような結果が出ているかによって臨機応変に対応しなければならないために、どうしても人間の作業を必要とします(昨今流行りの「AI」もこういった対応まではまだ難しいようです)。さらに言えば、チェック担当者自身が普段からそれなりの量のチェックを自身でおこなっていなければ、こういった注意に関する「気付きや勘」を働かせるのは難しく、把握すべき懸念情報がチェックから漏れてしまう危険性があります。

弊社ではそういったチェックの穴を生じさせないノウハウを活用した経験豊富な人材による手動調査をおこなっております。また新聞記事やインターネット情報だけでなく、これまで蓄積してきた弊社独自の反社的勢力データベースも活用するなど、様々な観点から穴のないチェック方法を構築しております。

反社チェックの効率化と低コスト化のために反社チェックツールを導入する企業は多くなっておりますが、今のやり方に“抜け穴”はないでしょうか?本当に防ぎたい“リスク”は検知できているでしょうか?

弊社では専門人材による反社チェックサービスを提供しております。 もしこれを読んで不安に感じた場合は一度弊社までお問い合わせくださいませ。