こんにちは!イー・ガーディアン ソーシャルメディアチームです。
 ソーシャルリスニング第八弾は、今まさに世間を騒がせている『デマ・フェイクニュース』について。2011年からのデマに関連した話題推移を調査してみました。

■災害のたびに蔓延するデマ

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※調査期間:2011年1月~2020年2月 (月間)
※調査媒体:Twitter
※RT含む

 SNS上でのデマ・フェイクニュースに対して話題になり始めたきっかけは、やはり2011年の東日本大震災でした。当時のTwitterユーザー数は現在の半数以下であったにもかかわらず、”デマ”という単語を含む投稿は3月だけで80万件以上を記録。ネットにおける「デマ」に関して大きく注目されました。
 以降も熊本地震をはじめとして、日本各地で災害が多発。その度にSNS上には様々なデマや根拠不明の情報が投稿され、議論を呼び、注意喚起が拡散されるという流れを繰り返しており、災害や非常時にデマ・フェイクニュースの話題はつきものとなっています。

■デマを見抜く方法はあるのか?

 このように、簡単に拡散されてしまうデマやフェイクニュースですが、それらを見抜く方法はあるのでしょうか。まずは過去に拡散されたデマについていくつか紹介します。

  1. 身内・SNSウケ、注目欲しさによる発信
  2. 例:2016年4月14日 「地震の影響で動物園からライオンが逃げ出した」

  3. メディア・公人による発信
  4. 例:2019年2月21日 「北海道地震はCCS(二酸化炭素貯留)による人災と呼ばざるを得ない」

  5. 専門家や他人から聞いた話など、間接的な発信
  6. 例:2020年1月31日 「コロナウイルスにアルコールは効かない」
    例:2020年2月25日 「コロナウイルスは26~27度のお湯で死滅する」

  7. 発信者が明確でない憶測・一人歩きした噂が蔓延
  8. 例:2020年1月31日 「オリンピック中止」がトレンド入り

 これらはすべて、震災などで世間が混乱に陥っている最中に発信された内容です。悪質なデマもありますが、中には純粋な情報共有として投稿された内容もあり、一目見ただけでは真偽は不明です。
 では、注意すべき投稿にはどんな特徴があるのか。傾向として、以下の例が挙げられます。

  • 情報源が明記されていない
  • 「○○らしい」「△△からの情報で」といった間接的な文脈である
  • 数的データが公式発表や公式HPから確認できない
  • 恐怖や危機感を煽るセンセーショナルな内容である
  • 画像や動画、内容のインパクトが大きい
  • 特定の個人だけに責任を押し付けている(悪者にしている) など

 もちろん、これらに留意すれば必ず真偽が明らかになるとは限りませんし、上記に当てはまる情報すべてがデマとも言えません。少しでも疑わしい内容であれば無闇にリツイートやリプライなどで「話題に乗らない」冷静さが大切と思われます。

 SNSは非常時に必要な情報をいち早くピックアップできるツール。デマやフェイクが原因で有効活用できない状況は大きな損失です。ひとりひとりが冷静に情報の精度を見極める「ファクトチェック」の姿勢は、今後ますます重要になりそうです。